4連覇を目指す藤井聡太名人(23)が初登場の糸谷哲郎九段(37)に先勝した、将棋の第84期名人戦7番勝負第2局が26日、青森市「ホテル青森」で行われた。25日午前9時からの2日制で始まった対局は、先手の藤井が中盤抜け出して押し切り、午後5時54分、89手で連勝した。第3局は5月7、8日、石川県七尾市「和倉温泉 日本の宿 のと楽」で行われる。
開幕局に続き、序盤早々から前例のない展開になった。もやがかかったかのような盤面で1手1手が手探りの状態で進む。糸谷が飛車を5筋に振って、難しい局面が続く。封じ手を開いた2日目の午後になって、攻め合いに転じると藤井がスパートした。
津軽海峡が見渡せる陸奥湾の景色のように、盤上にきれいな寄せの構図が広がった。ねぶた祭の踊り手である「ハネト」のように、リズム良い指し回しで糸谷陣を攻略する。藤井にとっては初訪問、名人戦開催は47年ぶりとなる青森で、快勝劇を演じた。
24日に現地入りすると、青森港に係留されている青函連絡船「八甲田丸」で歓迎セレモニーが開催された。2日間の勝負メシでは海産物を中心に、おやつでは地元特産で生産日本一を誇るりんごを使ったスイーツを中心に、「青森」を堪能した。
2021年10月の竜王戦7番勝負第3局の福島県いわき市、23年5月の叡王戦5番勝負第4局の岩手県宮古市に次いで、東北の港町では3連勝だ。
2日目の昼食休憩時、「方針を決める分岐点」と感じていた。しっかり踏み込んだ。「序盤から経験のない展開になって、少し積極的にやってきたんですけど、成否はきわどいと感じていました。判断も難しいと感じていたんですけど、攻めがつながる形になりました」と振り返った。
前夜祭で藤井は、「未知の局面の中で1手1手しっかり読みを入れて、構想を練って、よい将棋を指していきたい」と語った。シリーズ序盤は結果も伴っている。第3局以降もその方針を貫く。

