自民党の石破茂元地方創生担当大臣(60)が5日、文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」(月~金曜午後3時半)に電話で生出演し、希望の党を事実上、率いる東京都の小池百合子都知事(65)について「天才です。リスクを恐れない」などと発言した。

 石破氏は、斉藤一美キャスターから「小池百合子都知事は傑出した政治家なのか?」と質問されると「天才です。リスクを恐れない。危険か安全かというときに危険な方にかけるでしょ」と断言した。石破氏は、小池知事が自民党時代の2005年(平17)の第44回衆議院議員総選挙で、郵政民営化法案に反対票を投じた候補への“刺客”として兵庫6区から東京10区に鞍替えし、当選したことを例に出した。「郵政解散の時に比較的安泰な競合県の選挙区から出てれば、まあ楽に当選できますよね、それを東京に変わって出るというのは、楽な道を選ぶ人間としては、そういう判断はしにくい。これが典型だと思いますよ。リスクを恐れない。それが彼女の真骨頂だと思います」と、あらためて小池都知事の戦い方を評価した。

 斉藤キャスターから「石破前大臣の地盤である鳥取一区に候補を立てないというところに配慮を感じるが?」と聞かれると、「前回も民進党は出ていませんし、その前も(民主党は)出ていません。別に今回、いわゆるそういう勢力の方々が、今回に限って立てなかったわけじゃなくて…そこにメッセージ性を感じるかは受け止め方次第。特別、変わったことは起こったわけじゃありませんし、告示のその日まで出ないかどうかなんて分かりません」と言うにとどめた。

 「希望の党の存在を肯定しているように思われますが?」と聞かれると、「ライバルがいないと、人間って堕落しますからね。考え方が近い政党があるってことは、自民党に緊張感が走るじゃないですか。『これは大変だぞ。頑張らなきゃ』っていうことですよね。『政策をもっと磨かなきゃ』ってことですよね」と、自民党の現状に対する批判とも取れる、意味深な発言をした。