将棋の第61期王位戦7番勝負第1局(1~2日、愛知県豊橋市「ホテルアークリッシュ豊橋」)は、挑戦者で先手の藤井聡太七段(17)が2日午後5時37分、95手で木村一基王位(47)に勝ち、タイトル奪取に向けて好発進した。終局後の記者会見に出席した藤井七段の一問一答は以下の通り。
本局の手応えや印象は? 藤井 1日目からかなり激しい展開で、攻め込めるかどうかきわどいと思っていた。2日目の途中でちょっと間違えて攻めが細くなってしまったところもあったが、押し切れたかなという感じです。
終盤、木村王位の後手3一桂に先手1五歩で61分も長考したのは?
藤井 きわどい局面で、どうか分からなかった。
木村王位と対局してみての印象?
藤井 途中から後手玉の薄い局面が続いたが、その中でもきわどくしのぐような手を多く指された。
2日制の昨晩の過ごし方は?
藤井 ふだん通り、寝ることができた。2日続けての対局で体力的なところを気を付けないと。
いつもより疲れた?
藤井 公式戦で2日続けての対局はないので、ふだん以上に体力や集中力が要求されるのかなと感じました。
封じ手、2日制など新たな体験の印象?
藤井 多くの関係者に素晴らしい対局環境を用意してもらえてうれしかったです。
王位戦は今後も地方転戦がありますが
藤井 各地を転戦しますので、現地で見ていただく肩にいい将棋をお見せできれば。
封じ手はやってみたかった?
藤井 まったく経験がないので、できれば第1局は木村王位の封じ手の仕方を見て、勉強しようと思っていた。次回は展開次第で。
体力面の課題はどこ?
藤井 2日目の午後から、ふだんの対局以上に疲労を感じるところがあった。2日間通しての集中力が必要かなと感じました。
今回の和服は?
藤井 棋聖戦の挑戦が決まってから仕立てていただいたものです。
持ち時間8時間は楽しめたか?
藤井 いい経験になった。ふだんの対局以上に不覚読むことができた一方で、形勢判断のバランスを欠いたので、次局に生かしたい。
棋聖戦の連勝に続いて、王位戦も先勝。タイトル戦3連勝の手応えは?
藤井 まだ前半なので、意識することなく反省を次に生かせればと思います。
地元でパブリックビューイングなどが行われています。ファンに向けてメッセージを
藤井 愛知県でタイトル戦の対局を指せてうれしかった。ファンの方に見ていただいている中で、勝つことができてよかったです。