東京都の小池百合子知事が31日に会見し、この日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに過去最多となる、463人確認されたと発表した。

都で400人を超す感染者が出たのは初めてで、前日30日の367人を上回り、2日連続で過去最多を更新した。7月は1日(67人)、8日(75)を除く29日間で100人を上回った。

「一刻の猶予も許されない」。小池氏は会見で「感染拡大警報」のボードを掲げ、危機感を示した。6月ごろの若年層を中心とした感染とは違い、年齢層や地域にも広がりが出てきているという。

明日から8月に入り、本格的な夏休みシーズンに突入するが「今年は残念ながら、例年とは違う夏になる」。都は条例を改正し、虹が描かれた「感染拡大防止ステッカー」掲示の努力義務を定めた。事業者にはガイドラインの徹底を、利用者には、ステッカーが掲示された店を選ぶことを推奨している。

「東京中を虹の枠で埋めていきたい」-。小池氏は現在の約9万枚から、100万枚掲示を目指す、都の“虹プロジェクト”を加速化させる。小池氏は「デザインや、ツールということではなく、条例上位置付けられたステッカーである」と、虹ステッカーの重みを説明した。

状況がさらに悪化した場合は、都独自の緊急事態宣言を発する可能性があるという。「今ここで対策の手を緩めてはいけない」と、感染防止をさらに強化していく考えを示した。