藤井聡太竜王(名人・王位・王座・棋聖・棋王・王将=23)が5連覇と「永世竜王」獲得に向けて連勝した。17日、福井県あわら市「あわら温泉 美松」で行われた将棋の第38期竜王戦7番勝負第2局で、挑戦者の佐々木勇気八段(31)を下した。16日午前9時からの2日制で始まった対局は、17日午後2時13分と自身の2日制7番勝負では最速の決着。68手という短手数で圧倒した。第3局は京都市の「総本山仁和寺」で行われる。

地雷を踏まないように、後手の藤井が冷静に考えた。1手でも間違えれば局面はすぐにでもひっくり返る。角換わりの出だしから、「やってみたかった」という腰掛け銀を採用。早繰り銀の佐々木と激しい攻め合いになった。佐々木に誤算があったのか、初日午後の段階で形勢は早くも藤井に傾いていた。そのままリードを守って押し切った。「終局近くまできわどい変化があった」。4筋に攻防の角を打つ。「こちらの玉が耐久力のある形になった」と勝利を確信した。

自身の2日制7番勝負では最速の勝利だ。2022年(令4)11月の竜王戦第4局、広瀬章人八段(当時)戦の午後3時21分を更新した。

昨年と同じカード、昨年と同じ第2局の対局会場、昨年と同じ後手番。ただし、昨年は黒星だったが、今年は白星を挙げた。

シリーズ前、藤井は「対応力」を課題とした。開幕局は予想外の横歩取りから構想力が問われる将棋をモノにした。今局は踏み込んできた佐々木に対し、より激しい応手で押し返し、攻め合いを制した。

シリーズ序盤を1勝1敗で折り返した昨年と違い、今期は上々の滑り出しだ。しかも、第3局と第4局(11月12、13日、京都市「京都競馬場」)は過去のタイトル戦8戦8勝と、静岡県に並んで最も好相性の京都府での開催。このうち、仁和寺対局は4戦4勝だ。「第2局を振り返って、しっかり準備をしていきたいと思います」。勝ち星を1つずつ積み上げいく。

【動画】佐々木勇気八段が投了、藤井聡太竜王68手で竜王戦連勝