4番人気ソングライン(牝5、林)が激戦を制して、古馬マイル女王の座に就いた。
初コンビを組んだ戸崎圭太騎手(42)は想定外の内の進路を進みながらも冷静に対処。直線ではインから鋭く伸びて、ゴール前で昨年の覇者ソダシを頭差捉えた。勝ち時計は1分32秒2。昨年の安田記念以来、2つ目のG1タイトルを手にした。
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最後の直線、内のソングラインの前に道が開けた。残り300メートル。それまで前にいたスターズオンアースが外へ切り返した。逃げるロータスランドと、先に抜け出したソダシ。その間に出来たスペースは少し荒れていた。それでも戸崎騎手は「手応えがありましたからね。馬を信じて進みました」。一気に脚を伸ばした。牡馬相手に安田記念を制したG1馬が、牝馬限定戦で底力を見せつけた。
想定とは正反対のレース運びとなった。開催8日目の芝は、馬場のインから荒れ始めていた。陣営と計画した作戦は道中は内側を避けること。しかしスタートがやや遅れると、外枠勢に囲まれた。「本当は馬場の外めを進みたかったんです。内に入って馬場は緩かった」。これでは厳しいか。鞍上は一瞬、頭に不安がよぎった。それでも進むうちに安心した。「馬場をこなしてくれていた。これなら、大丈夫だと」。これまでJRA・G1・9勝。半数以上の6勝は牝馬で勝った。エスコートには自信があった。21年秋華賞(アカイトリノムスメ)以来1年7カ月ぶりのビッグタイトルは、節目の10勝目に到達した。「久しぶりなのでうれしかったですね。いい馬にたくさん乗せていただいてるので、10勝目はもっと早くに出来ていればなと」。最後まで穏やかに、おごることはなかった。
陣営としても執念の勝利だった。昨年の安田記念を制した後は、セントウルSとサウジアラビアの1351ターフスプリントに挑戦。しかし5着、10着と振るわなかった。林師は「申し訳ない結果で、何とか巻き返さないといけないなと」。中間の調教を強化した。鞍上には3週連続で追い切りに騎乗してもらった。その選択に、馬はへこたれなかった。「馬には本当に…。ありがとうと伝えたいです」。師は笑顔を浮かべた。今後のローテは状態次第で決定される。どんな厳しい道を選択しても、ソングラインならこなしてくれそうだ。【阿部泰斉】
◆ソングライン ▽父 キズナ▽母 ルミナスパレード(シンボリクリスエス)▽牝5▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 林徹(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 14戦6勝(うち海外2戦1勝)▽総収得賞金 5億8105万5300円(同1億352万9300円)▽主な勝ち鞍 21年富士S(G2)、22年1351ターフスプリント(G3)安田記念(G1)▽馬名の由来 オーストラリアに伝わる道の名。祖先の足跡

