希代の逃げ馬ツインターボで制した七夕賞を調教師としても勝つ! 現役時代、”逃げの中舘”で名をはせた中舘英二調教師(60)が、思い出のレースに管理馬アスクナイスショー(牡5)を送り出す。調教師として七夕賞に管理馬を送り込むのは初めて。ファンを震撼(しんかん)させた93年の勝利を思い返すとともに、初重賞制覇を目指す愛馬には大きな期待を寄せている。

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どこまで行っても止まらない。33年前、希代の逃げ馬ツインターボは中舘英二騎手を背に、迷いなく大逃げを打ち、後続に4馬身もの差をつけて逃げ切った。唯一無二の個性派は今も多くのファンに愛されている。

中舘師 七夕賞が初騎乗で返し馬でも止まらなくて大外だったけどやばいと思っていました。大崎(昭一)さんで勝ったラジオたんぱ賞(91年)の考えで引っ張らずに乗った方がいいなと思ってどんどん行かせた。ラップどうこうよりもリズム良く走ることを大事にした。あのラップがあの馬のリズム。ばてて垂れても文句を言われないだろうと思い切って乗れたのが良かった。1度手応えがなくなってもまた4コーナーで生き返ってもう一度頑張れる。ゴールまで焦って追ってたけど結構離れてましたね。あんなに派手な競馬になるとは思っていませんでした

騎手時代は11年(中山で施行)にもイタリアンレッドで勝利を収めた。調教師として初めて挑む思い出のレースを、アスクナイスショーで取りに行く。強力な先行力と小回りコースを器用に立ち回るレースセンスが強みだ。「前回(日経賞10着)は出入りも激しくてなかなかない速いペースだったが、4角で先頭に立ってよく頑張っていた」と悲観の色は一切ない。

最終追い切りでは師も納得のシャープな動きを披露した。「動きは良かったですね。舞台は絶好だしハンデ55キロも手頃でいいですね。二千は崩れていないし(ハナに)行かないと駄目という馬ではない。田辺がよく分かっているのでお任せします」。地元福島出身の鞍上に全権委任し、期待を込めて思い出の詰まった重賞に挑む。【井上力心】

◆中舘師と福島競馬場 ジョッキー時代に得意とした舞台で、JRA通算1823勝のうち競馬場別で自身最多となる425勝をマーク。重賞は93年七夕賞の他に98、07年福島記念と10年福島牝馬Sで計4勝を挙げた。調教師転身後は19勝を挙げている。