今年の3歳世代7906頭の頂点が決まる「第91回日本ダービー」(G1、芝2400メートル、26日=東京)。無敗の皐月賞馬ジャスティンミラノ(友道)の関係者に迫る。
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30年前に見ていた場所が決戦の地となる。ジャスティンミラノを担当する山田正和助手は競馬界に入ったきっかけを振り返る。「高校生の時に競馬を好きになって、調教師になりたいと思っていた。ナリタブライアンの3冠(94年)は覚えている。競馬が盛り上がっていた頃かな」。その夢を追いかけて大学へ進学し、馬術部に入部した。
牧場時代を経て栗東トレセンへ。友道厩舎ではエタリオウやユーキャンスマイルなどを担当した。これまでの担当馬と比較したミラノの印象をこう話す。「いろんな馬をやって重賞を勝たせてもらったけど、この時期の成長度は一番かな。早いというより充実度。幅が出て、背中もしっかりして柔らかい」。厩舎屈指の成長力で、無敗のまま皐月賞を制した。
その皐月賞はゲートまでついて行き、バスの中で見守った。4コーナーで少し手応えが悪くなり、諦めかけたが、のちに戸崎騎手が“康太の後押し”と表現した、残り100メートルの脚色に思わず声が出た。
「先生も口には出さないけど、(藤岡)康太のことは思っていた。戸崎さんもスタッフもみんな、勝ってうれしいよりホッとした方が大きかったと思う」
でもまだ、終わりではない。
山田助手にとってダービーは18年エタリオウ(4着)以来2度目。緊張するよりも、あと数日、無事にレースまで持って行くことだけを考えている。「不安は天気くらい。(道悪は)こなせないことはないと思うけど、走ったことがなくて不確定要素だから。でも、馬の体、精神状態は何も不安はない。自信満々で出せる」。正々堂々、勝負の時を待つのみだ。(おわり)【下村琴葉】

