驚異的なタイムをたたき出した-。2番人気トウシンマカオ(牡6、高柳瑞)が直線で抜け出し、重賞5勝目を挙げた。勝ち時計は日本レコードを0秒7も更新する1分18秒3。今後は優先出走権を獲得した安田記念へは向かわず、悲願のG1タイトル奪取へ向け、秋の短距離戦線に備える。

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雲1つない好天に恵まれた府中をトウシンマカオが突き抜けた。逃げたアサカラキングが前半3ハロン33秒9とよどみない流れを作る中、好位後ろで横山武史騎手に導かれピタリと折り合う。直線では抜群の手応えで、先に抜けたママコチャを力強くかわしきった。鞍上は「能力はG1級だと思っていたので、勝ててホッとしています」と胸をなで下ろした。

スーパーレコードも樹立した。1分18秒3という走破タイムは、02年7月にマグナーテンが新潟のNSTオープンで記録した1分19秒0を0秒7も更新する日本レコード。長らく破られなかった大記録を「今回は1400メートルで、あまり得意とはいえない舞台だった」と横山武騎手が振り返る中で打ち立てた。6歳を迎えたが適性の幅を広げて、まだまだ進化中だ。

これで重賞5V。残すはG1タイトルの勲章だ。この姿を見れば、1カ月後に行われる春のマイル王決定戦でも見たいが…。今後について高柳瑞師は「オーナーと相談して安田記念は使わず、秋に備えます」と冷静に適性を見極め、昨秋同様にセントウルS(G2、芝1200メートル、9月7日=阪神)→スプリンターズS(G1、芝1200メートル、9月28日=中山)と、短距離戦線に照準を定めた。英気を養い、今度はベストの距離でスピードスターになる。【深田雄智】

◆トウシンマカオ ▽父 ビッグアーサー▽母 ユキノマーメイド(スペシャルウィーク)▽牡6▽馬主 (株)サトー▽調教師 高柳瑞樹(美浦)▽生産者 服部牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 23戦8勝(うち海外1戦0勝)▽総獲得賞金 4億4748万3000円(うち海外0円)▽主な勝ち鞍 22・23年京阪杯(G3)、24年オーシャンS(G3)、セントウルS(G2)▽馬名の由来 冠名+地名。