新種目のノルディックスキー・ジャンプ混合団体で、男子個人ノーマルヒル金メダリストの小林陵侑(25=土屋ホーム)が「同級生」の危機を救うべく、日本(高梨沙羅、佐藤幸椰、伊藤有希、小林陵侑)を4位に押し上げた。

1番手の高梨沙羅(25=クラレ)がスーツ規定違反で失格となったが、小林が1回目102・5メートル、2回目106メートルの大ジャンプを飛び、他のチームにも失格者が続出したことも手伝って、1回目8位から逆転メダルにあと一歩に迫った。失格後、責任を感じて泣き崩れる高梨を「たくさんハグしてあげました」という。

高梨と小林陵はともに96年生まれの同い年25歳。昨年12月の海外遠征中、小林陵が空路での移動の際、預けたスキー道具一式が紛失したアクシデントがあった。その際、同じく「レッドブル」と契約する高梨がヘルメットを貸して、そのヘルメットを着用して小林陵が練習に参加した“好連係”も見せていた。この日もチームメートとして、「同級生」の危機を救うため、力を合わせてともに戦った。【保坂果那】