東京オリンピック(五輪)マラソン女子日本代表の鈴木亜由子(28=日本郵政グループ)が7日、オンラインでの合同取材に応じ、1年後に札幌で行われるレースに向けて、「自分にとってオリンピックは希望。明かりを心に持って、この1年間頑張りたい」と決意を新たにした。

1月下旬に右太もも裏の肉離れを発症した。指導する高橋昌彦監督によると、その症状は改善された一方、5月下旬ごろに別の箇所を気にするようになったこともあって、現在は慎重にトレーニングを進めている状況。それだけに鈴木は、「もし本番が今日なら、ベストな状態で臨めていたかちょっと疑問だったところもある」。率直な心境を口にしたうえで、「猶予期間ができたと前向きにとらえ、1年後にベストな状態で立てるよう、最大限努力していきたい」と話した。

現在は北海道網走市で合宿を行っている。高橋監督によると今後は、連覇がかかる11月の全日本実業団対抗女子駅伝(仙台)を視野に練習を積んでいく。鈴木にとって3度目のフルマラソン出場については、来年2、3月ごろ、国内レースを経験させる方針を示した。

鈴木は東京五輪に向け、「超える」というテーマを掲げている。コロナ禍やけがなどで「メンタル的に苦しいときもある」と明かしつつも、「この状況を乗り超えられれば、さらに強くなれると思っている。道は1つではない。いまは、力をためるときだと思ってやっている」と力を込めた。