G1前のG3は、普段スポットが当たりにくい選手に目がいく。力だけではなく「どう勝とうとしているか」が見える貴重な開催だ。G3ではない呼称をつけると分かりやすい。今回は特選に木村皆斗や中釜章成、西田優大らがいて、プレ決勝を走る。予選には北井佑季がいて、彼の走りも気になる。見どころが多い開催となった。
初日は中釜を取り上げる。前節の函館F1は連日鋭いタテ足で、優勝した新田祐大を苦しめた。彼はスタートが早く、トップスピードも相当だが、先行した時の末足が課題だ。裏を返すと先行が求められるのはラインができた時だから、ライン戦が課題といえる。格上の選手が番手を回ると「迷惑をかけないように…」と安全な走りに陥りがちだが、それでは殻を破れない。よく「順番が来る」と言われるが、その順番は待っていても来ない。順番は自分で取りにいくしかないのだ。
では、どうするか。ただ先行すればいいだけではない。それでは自分自身と勝負していない。格上選手が付いても自分の戦法を貫きながら「少しでも前に」とか「前が緩んだら先行する」姿勢があるかどうかで、選手の幅は大きく変わる。その意味で中釜は、いつも自分や後ろの選手と勝負している。その姿勢が周囲には雑に見えるかもしれないが、私は正しいと思う。強くなるには今の戦法に、もう1つの仕掛けを加えるしかない。
今節はダービー前で優勝できるチャンスだ。まずは緩んだら行く姿勢ができれば、結果はついてくる。(日刊スポーツ評論家)























