名古屋G3初日、地元の旧式大砲吉田敏洋が1着で1予をクリアした。冷たい雨が降る中で、息を整えながら話すインタビューは安堵感が強かった。「1カ月前からイメージしていた」通りのレース展開になった。最後は「10年経って自分の立ち位置も変わってきたが、若い選手にゲキを飛ばして自分も頑張りたい」と優勝への意欲を隠さなかった。
纐纈洸翔も優勝を狙う1人。1予は平尾一晃と菅野航基のもがき合いがあったとはいえ、後ろに付いていた長尾拳太が「1センターあたりは(纐纈が)しんどそうだった。無理して仕掛けたんじゃないかな?」と纐纈を気遣った。しかし、当の本人は「そんなに無理した感じはなかったです」の塩対応が彼の個性を引き立てた。前回の豊橋F1も失格したが前に攻める姿勢が目に止まった。前から纐纈に「自力にこだわらず、自分の持ち味を考えた方がいい」と伝えてきたが、ようやくその方向に舵を切り始めた印象だ。
彼はヤンググランプリを優勝するなど、勝負強い一面が魅力だった。その当時、タテ脚もあるが、器用なこともできる若手選手だからこそ成し得たレースだった。レースも慣れ混戦も苦にしなくなった。8Rは坂口晃輔が1番車なので初手から丁寧に攻めることができる。最終ホーム3番手を取るにはどう組み立てたらいいか。競輪は力だけではない。狙った位置を取り切る覚悟も必要だ。その差が着順となってレースに現れる。(日刊スポーツ評論家)























