SG優勝2度、関東を代表するボートレーサーの熊谷直樹(56=東京)が12日、現役引退を表明した。明日、13日に選手登録消除の手続きを行い、36年余りにわたるレーサー人生を退く。
◆熊谷直樹の引退に思う◆
レーススタイルが生粋の野武士そのままだった。強敵に対する反骨心を包み隠さず記者たちに話し、フライング覚悟の猛烈なスタート攻勢でやっつける。その最たる例が、02年宮島SGグランドチャンピオン決定戦だった。
優勝戦は地元の西島義則が断然の仕上がりで1枠。2枠となった熊谷の出方に注目が集まる中、チルト0・5度に跳ねて強いメッセージをファンに投げかけた。黙っていたら西島の優勝。打倒西島へ、極度のリスクを承知の上で、徹底的に重圧をかけて真っ向勝負を挑んだ。
結果は、覚悟のスタートで内を粉砕しにいった熊谷と、その勝負を堂々と受けて立った西島の2人に無情のフライングコール。引き揚げてきた熊谷と西島は、勝負をやりきって悔いなしの表情だった。「おい、クマ…行くぞ」と西島が言うと、熊谷も黙って競技本部へ。いまだに抜かれることのない史上最高額の返還となったが、頂点を勝ち取るおとこ気の激突は、記者の脳裏にこびりついている。(鎌田優=西日本公営デスク)





















