下出卓矢(35=福井)が1周2Mで差し切って優勝。G1は19年平和島周年制覇があるが、G2は初V。2着は山田哲也、3着に井口佳典が入った。

下出といえば、伸びを武器に波水面は正直、あまり得意ではないタイプ。その下出が、安定板使用で優勝戦が行われた水面で、冷静な判断から2度目のグレードレースを制した。

「G2初優勝できて、とてもうれしいです。江戸川でまさか優勝できると思わなかった。本当にぼくがびっくりしています。これでイメージが少し良くなりました」。江戸川初優勝ということもあり、笑顔で喜びを表現した。

優勝戦はそれまでのチルト2度から1度へと下げた。「(チルト1度に下げたのは)スタート失敗したくなかったから。それで1度で行った分、準優より出足は甘かったですが、結果が出て良かった。仕上がりは変わらず良かったと思う」。スタートに集中したいがために、出足を犠牲にチルトを下げ、コンマ11のスタートタイミングで飛び出した。

ただ先マイはできた1周1M、舟は流れた。「完全に差されていましたね。バックは伸び勝つことはできなかったんで、2M勝負しかないと。結果うまくいった」。バック最内に井口、中に若林、外に下出。若林が井口のへさきを押さえ込み2M先マイ。それを見て、開いて差した下出が前に出てぐいっとホームで伸び切り、2周1Mを先取り。逆に若林はここで転覆のアクシデントで決着がついた。

この優勝で来年3月大村のSGクラシック出場権利も獲得。「考えてなかったんでびっくりです。来期A2級なんですけど、頑張ります」と気合を込めた。

来年の目標に関しては「ぼくはお客さんからも伸び型で勝つイメージが強いと思うんです。そこの期待度をまだまだ求めていきたい。自分には伸びしろはまだまだあると思って続けていきたい。ペラはピークの時の出し方ではなく、やったことのない形でいろいろ研究している。今年はそれで新しい発見もいろいろあった。ペラは今までしたことのないペラもできたんでプラスになったかと思います」。今が旬の伸び型選手といえば、菅章哉、藤山翔大、高田ひかるなどがいるが、下出も伸び仕様の仕上げに一家言持つ存在として有名だ。記者会見の最後には「今年はフライングでの休みが4カ月もあって…。この優勝で少し帳尻は合ったかな(笑い)。来年は(フライングを)切らずにしっかり走りたいと思います」。個性派の1人、下出の2022年も目が離せない。