ボート界の最高峰SGで実績を残した者だけが出られるSGの中のSG、第32回グランドチャンピオンが21日に佐賀・からつボートで開幕する。直前連載コラムの第1回は、先月の宮島オールスターで女子選手史上4人目のSG優出を果たした平高奈菜(34=香川)を取り上げる。

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女子戦の人気は高い。数年前、売り上げが低迷する中で、女子戦はドル箱だった。そして今年3月のSG大村クラシックで、遠藤エミがついに女子史上初のSG制覇を果たした。

平高は、それに続きSG宮島オールスターで優出した。女子選手史上4人目。優勝戦は6着だったが、「スタートを全速で行けなかった。表彰台(3着以内)に上りたかった。やれることがもっとあったと思う」と悔しさをあらわにした。女子がSG優出することが快挙だった時代はもう終わった。「女子もうまいですから」。オールスターでSG初出場の倉持莉々、実森美祐が水神祭を挙げると、平高は言った。

さて、平高のからつ実績。3度優出し、2度優勝している。水面が広く、握って攻めることが好きな平高には相性がいい。女子で2度のSG優出は引退した横西奏恵さんが達成しているが、連続優出した選手はまだいない。平高なら、やってくれそうな気がする。【中川純】

※明日は注目選手(下)    

◆平高奈菜(ひらたか・なな)1987年(昭62)7月7日、愛媛・松山市生まれ。ボート100期生として07年5月、丸亀でデビュー。同年9月に鳴門で初勝利。通算優勝は33度、20年のプレミアムG1浜名湖クイーンズクライマックスで初タイトル奪取。同期は秦英悟、川野芽唯、桐生順平、鎌倉涼ら。160センチ、48キロ。血液型B。