パス成功率は85%-。日本はアウェーの劣悪なピッチにも動じなかった。10日の22年W杯カタール大会アジア2次予選の初戦ミャンマー戦(ヤンゴン)で2-0と快勝。W杯予選初戦で複数得点での完封勝ちは日本代表史上初めてとなったが、その試合をサッカー分析会社「データスタジアム」のデータを基に検証した。

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日本は雨でピッチがぬかるむ中でも問題なくパスをつないだ。成功率は85%。森保ジャパンの過去20試合の平均80%を5ポイント上回る高い数値だった。前回のロシア大会の初戦、ホーム埼玉でのシンガポール戦の82%と大差はなし。パス成功数は566本で、0-0でまさかの引き分けスタートとなった前回大会の初戦(520本)と比べて50本近くも多かった。

いつも以上に丁寧にパスをつなぎ、シュートまで持ち込んだ。その数は森保ジャパン最多の32本(ブロックされたものも含む)。31本のシュートを放ちながら無得点に終わった前回大会の初戦と違い、今回は前半に2ゴールを決めて相手との実力差を示した。

これまでと同じように連係、連動。特にボランチの柴崎のパス成功率は自陣、敵陣ともに90%を超えた。チーム全体として「トラップ」に乱れはなく、その成功率は97%(ミャンマー78%)。足元の技術の違いも見せつけた。

好機を逃す回数が多かったのは事実だが、難しいとされるW杯予選の初戦で、日本代表史上初めて複数得点での完封勝ち。予選初出場が8人の森保ジャパンはアウェーの悪条件にも平然としていた。【石川秀和】

日本対ミャンマー 後半、パスを出す南野拓実
日本対ミャンマー 後半、パスを出す南野拓実