なでしこジャパンの高倉麻子監督(49)が試合後に会見し、2度追いつかれながらも、最後はFW岩渕真奈(24)のゴールで競り勝った激闘を振り返った。

 「選手は集中力を持って戦ってくれました。ちょっと点の取り合いになってしまって課題は多いですけど、こういったゲームで勝てたことはチームの財産になるかなと。(失点は)PKとクロスの対応をもたついたところだった。ただ、落ち着いてゲームをやれば私たちには得点力があるので、いい方向に向かうかなと思っていました」と話した。

 前半は韓国のプレッシャーに苦しみ、持ち味を発揮できなかった。後半からは選手に慣れが感じられたという。「選手は前半から気持ちも入っていたが、韓国の圧が早かったり強かったりしたので、ちょっと逃げ腰になって主導権をとることができなかった。後半は韓国の速さや強さに慣れていいゲームができた。もっと日本らしくボールを転がしながら、いろんなところからゴールを狙う姿勢を出せたらなお良かったかなとは思います」と分析した。

 会見では韓国メディアから、韓国代表へのアドバイスを求められる一幕もあった。苦笑いを浮かべつつ「私は日本代表を育成世代から見ていますが、韓国とは切磋琢磨(せっさたくま)して互いを認めあいながらやっていると思います。韓国はファイティングスピリットに優れてフィジカルも強い。技術も日本より劣っているとは思わないですし、アドバイスをする立場にないと思うので、またお互いに高められたらいいかなと思います」と答えた。