法大・上田綺世「結果にコミット」雑草魂でA代表

21年の鹿島アントラーズ加入が内定している法大3年のFW上田綺世(20)が24日、南米選手権に臨む日本代表に選出された。大学生のA代表入りは、10年1月のアジア杯予選の福岡大FW永井(現東京)、流通経大MF山村(現川崎F)以来、9年半ぶりとなった。

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授業を終えた後に選出の一報を聞いた上田は、会見で「これまでの積み重ねが実を結んで、大きな1歩を踏み出せると思う。大学全選手の代表として代表でプレーできるように頑張りたい」と喜びを口にした。

順風満帆なサッカー人生ではなかった。中学は鹿島の下部組織に所属も、中学入学時の身長が150センチで体格に恵まれず、プレー内容も含め鹿島ユースへの昇格はかなわなかった。鹿島学園高で全国高校サッカー選手権に出場したが、プロから声がかからず法大へ進学。2度の「壁」にぶつかるも「挫折とは思いたくない」と反骨心を掲げ、目の前の環境で自身の成長を模索してきた。17年に初めて世代別代表に招集されて以降、22試合15得点と得点を量産。雑草魂でA代表までたどり着いた。それだけに「自分が活躍することで、日の目を浴びなかった選手が活躍できることを証明したい。子供たちがあきらめずにプロを目指せる希望になれれば」と思いも強い。

鹿島の特別指定選手だが公式戦出場はゼロ。今大会のメンバーで唯一、プロのピッチを経験せずにA代表のユニホームを着る。大学とは別次元の戦いが待ち受けるが「結果にコミットしていきたい。自分がどの程度の選手なのか自分の中で測るチャンス」と、得点に絡むプレーを誓った。

今回の選出はあくまでも通過点ととらえる。GK川島、FW岡崎らベテランとのコミュニケーションを積極的に図り、A代表定着を目指す20歳は、南米の地で「雑草の星」へと駆け上がる意気込みだ。【岩田千代巳】

◆上田綺世(うえだ・あやせ) 1998年(平10)8月28日、水戸市生まれ。中学時代は鹿島アントラーズノルテに所属。鹿島学園高を経て法大に進学。50メートル走6秒0の俊足を生かし、裏への抜け出し、左右両足のキック、ヘディングの強さを武器に1年生から試合出場し、17年の全日本大学サッカー選手権準優勝、18年の同大会優勝に貢献。17年にU-20代表に初選出され、以降、東京五輪世代の代表に名を連ねる。180センチ、72キロ。

その他の写真

  • 南米選手権の日本代表に選ばれ、学生達に祝福される法大・上田(中央)(撮影・狩俣裕三)
  • 南米選手権の日本代表に選ばれ、大学構内で記者会見を行い、法大・長山監督(左)と握手を交わす上田(撮影・狩俣裕三)