【ベロオリゾンテ(ブラジル)25日=岡崎悠利】南米選手権を2分け1敗の1次リーグ(L)敗退で終えた日本代表はエクアドル戦から一夜明け、帰国の途についた。

森保一監督(50)は東京五輪世代を主体に臨んだ大会を終え、今後もA代表に絡む可能性のある選手が複数人いたと明言。抜群の存在感を示したMF久保建英(18=Rマドリード)は、9月のW杯予選に招集される可能性が十分にある。

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南米での挑戦を終えた翌日。すっきりと晴れたベロオリゾンテの青空のもと、指揮官の表情も穏やかな笑顔に戻っていた。「経験の浅い選手が多く参加したが、この短期間で、思っていた以上に急成長するんだなと感じた」。A代表と五輪代表が初めて融合した今回の遠征に、確かな手応えをつかんだ。

9月には早くも、22年W杯カタール大会を目指した予選が始まる。今大会を受けて「A代表に今後より現実的に絡んでいく、選択肢に入った選手はいる」と明言した。個人名を挙げることは避けつつ「(久保)建英にしても、(6月の)キリンチャレンジ杯は出ている。自分もいけるんだという思いを持ってもらえたら」。好調を維持すれば扉は開かれることを約束した。

キリンチャレンジ杯で初招集した久保は今大会も出色の活躍。18歳ながら、攻撃陣をけん引した。森保監督は一連の活動を通し「18歳とは思えないくらい賢く、冷静に自分の立ち位置を考えられる」と評価。「体もできていく過程だと思う。そこも加味しながら、今後の成長を我々も追っていければ」と話した。

帰国後にはスペインの超名門Rマドリードで新たな挑戦が待つ久保。指揮官は「ビッグクラブで本当にポジションを奪えれば、世界のトップでプレーする選手は必然と評価が高くなる」と、フラットな目線を貫きながらも期待を込めた。ふたたび始まろうとしているW杯への旅路。MF中島、南野、堂安の「三銃士」に割って入る実力は、18歳に備わっている。