J2山口のGK一森(いちもり)純(24)が、憧れの先輩C大阪FW柿谷曜一朗(26)との対戦を心待ちにした。12日は、山口市内で15日のC大阪戦(アウェー)に向けて非公開練習を実施した。

 一森はC大阪の下部組織育ち。2学年上のスター柿谷の背中を見て練習に明け暮れていた。「(柿谷は)テクニックのある選手でボールを扱う能力、身体能力が高い。一番身近な(憧れの)存在。(抑えるのは)難しいでしょうね。うまいんで。どんな状況でも必死にやってくる選手。でも、ゼロに抑えればチームとして自信がつく」と興奮気味に話した。

 当時から天才だった柿谷とは対照的に、一森は1度C大阪のジュニアユース入団試験に落選した経験がある。「落ちた後、GK2人が辞めて、中1の秋に入ることができた。セレッソには拾ってもらって、成長させてもらった」。

 C大阪ユースからトップに昇格することはできなかったが、山口ではJFL、J3の昇格に貢献。今季もここまで全12試合に出場している。1歩ずつ進み、とうとう憧れの先輩と同じ舞台に立つ。「守備陣はセレッソの攻撃陣の迫力を肌で感じたい。大事な1試合」と、気合を込めた。

 今季J2初参戦のチームは現在プレーオフ圏内の5位と躍進中。2位のC大阪とは勝ち点3差で勝利すれば、勝ち点で並ぶこともできる。上野展裕監督(50)は「自分たちがやるべきことを徹底してできるか。今シーズン取り組んできたことをしっかり出せるかがカギ」と分析した。