INAC神戸のGK武仲麗依(24)が連覇の立役者になった。

 120分間を無失点に抑え、PK戦では2人を止めて勝利に大きく貢献した。23日の準決勝で負傷し、この日ピッチに立てなかった守護神・福元美穂のグローブを“お守り”に身に付けて臨んだ大一番。「みんなの思いと責任を背負って戦った。なんか、今日は(PKも)止められるんじゃないかなと思っていた」と無邪気な笑顔で話した。

 今季、仙台から1年ぶりに復帰。ここまで福元の陰に隠れてきたが、タイトルのかかった決勝で好セーブを披露し“代役”を全うした。PK戦では、先行の新潟1人目を右に横っ跳びして抑えると、7人目は正面に来たシュートを両手で弾きゴールを守った。「決勝のような大舞台は初めて。でも緊張したら固くなるので楽しもうと思ってワクワクして臨んだ。PKも、相手(キッカー)の顔を見てるといけそうだなと思えた。フクさん(福元)とは存在感に違いがあると感じるが、シュートストップで差はないと思っているので」。日々のトレーニングで得た自信を武器に、チームを日本一へ導いた。