浦和レッズが08年以来、9年ぶりに8強に進出した。前半18分、FW興梠慎三(30)がヘディングで先制。同34分には、FW李忠成(31)が相手GKの足元を抜いて追加点を奪った。アウェーの第1戦は0-2で敗れていたが、2戦合計で同点に追い付いて90分が終了。迎えた延長後半9分、DF森脇良太(31)が、2戦合計3-2とする、勝負を決めるゴールを奪った。

 森脇は、5月4日のJ1鹿島戦で侮辱発言でリーグ戦2試合の出場処分を受けており、それ以降、この日がホーム初登場だった。それだけに、試合後は涙ながらに「どんな勝利よりも、どんな喜びにも替えることができない」と、ヒーローインタビューに答えた。

 また試合後は済州の選手、スタッフが浦和の選手を追いかけ回す乱闘騒ぎが起きた。浦和DF槙野智章(29)は、追いかけ回され続けて、最後は入退場口から急いで逃げざるを得なくなった。

 直前の後半ロスタイムには、ベンチにいた済州DF白棟圭(26)が、ピッチに入り込み、浦和MF阿部勇樹(35)にひじ打ちを見舞って退場。試合後にも侮辱行為で済州DF権韓真(29)が退場した。後半36分に、2枚目の警告を受けて先に退場していたDF趙容亨(33)を含めて、済州は3人の退場者を出す異例の試合となった。