横浜F・マリノスがゴールラッシュでヴィッセル神戸を倒し、8年ぶり2度目の優勝に王手をかけた。前半だけで3得点するなど、終始圧倒して5-1で完勝。1点リードの前半14分、来季のトップ昇格が決まっている主将MF椿直起(18)が、得意のドリブル突破から追加点を挙げた。今夏の日本クラブユース選手権王者の清水は新潟を下し、クラブ史上初の2冠獲得に王手。13年ぶり3度目の頂点を目指す。決勝は、18日にミクスタで行われる。

椿はゴールを目掛けて突き進んだ。1点リードの前半14分、左サイドでボールを受けると、ドリブルでぐんぐん加速。一気にペナルティーエリア内に進入し、右足でゴール右に蹴り込んだ。主将の追加点で横浜の攻撃陣は火が付いた。計5得点のゴールラッシュ。決勝進出が決まった。椿は「今は負ける気がしない」と言い切り、西谷冬樹監督(48)も「うちらしい、いいサッカー。攻守がかみ合った」と褒めたたえた。

椿自身、大きく成長を遂げて今大会に臨んだ。昨夏、10日ほどマンチェスター・シティーの練習に参加し、10月にはインドで開催されたU-17ワールドカップに出場。「世界のレベルを知ることができ、良かった。マンCではプレーの余裕の持ち方を知った。おかげで今日もきつい中、走ることができた」。意識を高めて挑む決勝だ。「清水の2冠を防ぐためにも、挑戦者として頑張りたい」と、闘志を燃やした。