今季限りの現役引退を発表していたサンフレッチェ広島MF森崎和幸(37)が3年ぶりのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得を置きみやげにした。

4位北海道コンサドーレ札幌との直接対決で引き分け以上でACLが決まる一戦。森崎はボランチとして今季初先発した。0-0の前半3分、21分と序盤に立て続けに失点。39分にMF馬渡和彰(27)が右足、後半は6分にはMF柴崎晃誠(34)のヘディングシュートで同点に追い付いた。森崎は37分に交代してベンチに下がった。

9戦ぶりの勝利はならなかったがドローに持ち込み、連敗を6で止めた。2位を死守してACL出場権を獲得。スタメンで最年長としてけん引した森崎は「自分の力は出し切った。悔いはない」。城福浩監督(57)は「今日の出来はエクセレント」と褒めたたえた。

ユース時代含めて22年間広島一筋で3度の優勝、2度のJ2降格を経験した森崎は「苦しいこともあったけど幸せなサッカー人生だった。サッカーを始めて30年になるがどの時代もチームメートに恵まれた」と回顧。来年ACLに挑むチームに対しては「この試合の収穫と課題を検証して来年は危機感を持って戦ってほしい」とエール。「健康な体を維持したいから来週は練習に参加しようかな」と笑顔を見せて会場を後にした。