前節までのリーグ18戦でわずか2勝のヴィッセル神戸が、今季3度目の監督交代で奮起し、3戦ぶりの3勝目をつかんだ。
11戦ぶりに先発したGK飯倉を交えてのビルドアップから、ボールを回す。時折、ドリブルで仕掛け、イニエスタの小技で観衆を沸かせることはあっても、前半は得点に結びつく決定機は生み出せなかった。
サガン鳥栖は前線からのプレス、走力で勝機を見いだそうとする。前半40分のCK。鳥栖はDFジエゴが頭でゴールを襲うも、神戸GK飯倉の好守に阻まれボールはバーをたたく。最大の決定機で得点は生まれず。0-0のまま試合は進んだ。
ハーフタイム、神戸の吉田孝行新監督の指示はいたってシンプルだった。
「自信を持ってボールを動かそう」
「最後のところで飛びだそう」
後半に入るといくつかチャンスが生まれる。神戸は同24分、DF山川のクロスをMF橋本がヒールで合わせて見せ場を作った。
0-0のまま迎えた同34分。再びDF山川のクロスを、ファーサイドのFW武藤が頭で決めて先制。後半ロスタイムにも、武藤が今度は左からのクロスを頭で2点目。吉田新監督の初陣で、神戸が勢いを取り戻すきっかけとなる勝利。鳥栖は今季初の2連勝を逃した。