三笘に続け! 右サイドのスペシャリストが、J2モンテディオ山形攻撃陣の新たな切り札になる。J1川崎フロンターレから完全移籍で加入したMFイサカ・ゼイン(25)は、スピード豊かなアタッカーだ。川崎Fでは日本代表のブライトンMF三笘薫(25)と同期入団。世界最高峰のプレミアリーグで強烈なインパクトを残す元チームメートに負けじと、J1昇格のために大暴れする。

無限の可能性を秘めたスピードスター・イサカが、大ブレークを果たす。右サイドを主戦場に、プロではサイドバックやウイングバックでプレーしてきたが、今季は1列前のサイドハーフで起用される見込み。「自分のおいしい場面というのが前に行けば行くほど多いので、ポジションにかかわらず、自分の特長を出せるようにやっていきたい」。前へ前へと果敢に攻め続け、多くの得点をもたらす。

スピードを生かしたドリブルや突破力を持ち味にする未完の大器だ。「まだまだ課題があるんですけど、伸びしろというか、1年通してどれだけ伸びていくかを自分に言い聞かせていきたい」。1試合ごとに成長を遂げる。

昨年のワールドカップ(W杯)カタール大会で日本代表の切り札となり、ブライトンでもブレーク中の三笘は、川崎F時代の同期だ。「毎週のように活躍し、ああいうレベルでもコンスタントに結果を残しているのはすごいなと思いますし、刺激はいつもすごくもらっています」。自身も負けじと躍動する。

今季は18日のヴァンフォーレ甲府戦(JITス)で幕を開ける。昨季は期限付き移籍したJ2横浜FCで29試合に出場し、2得点6アシストをマークして昇格に貢献。山形でも大車輪の働きをしてJ1へと導く覚悟だ。「できるだけゴール、アシストにかかわりたいと思っているんですけど、チームの勝利が一番。その上で、どんどん、どんどんキャリアハイの数字を残せていけたらなと思います」。新たな自分へと進化するために、右サイドを切り裂いていく。【山田愛斗】