国際親善試合スイス-日本(8日午後7時=日本時間9日午前2時、ルガノ)の公式会見が7日(日本時間8日)、会場のスタディオ・コルナレドで行われ、日本の西野朗監督(63)が出席した。冒頭あいさつでオーストリア・ゼーフェルトで行っている事前合宿地を「オーストラリア」と言い間違え「オーストリア」と言い直すハプニング。「コンディション悪い状態でじゃなく乗り込めたので、明日の試合を楽しみにしたい」と意気込んだ。

 本大会まで実戦は残り2試合。スイス戦で最も試したいことを聞かれると「システムであり、メンバー編成であり、そういう部分も含めて、直結した大会に向けての重要な試合になる」と発言。先月30日のガーナ戦(日産ス)で採用した3-4-3システムから、4-2-3-1に変えて練習しており、それを貫くことを示唆した。「選手は日に日にコンディションが上がっているし、本大会に向けた戦い方も着実に、共通理解を持って戦えている」と自信も見せた。

 締めつけが厳しかった前任者のバヒド・ハリルホジッチ氏(66)と違い「選手が楽しそうにしている。締めていくのか、このままでいくのか」と質問されると「ふふふ」と思わず笑みをこぼし「緊張感がないトレーニングをしているとは思っていませんし、そういう雰囲気はピッチ上、宿舎の中でも、確かにオープンなところはあります。ただ、引き締めようという気持ちはない。オンとオフ、しっかり切り替えられている。笑いが24時間、続いてる中でキャンプしているわけじゃない。皆さんからは、そう思われるんでしょうか。そういう中でも、しっかりやれていますから」と強調した。

 海外メディアから「なぜ日本は強いと思っているのでしょうか」と聞かれると「えっ」とビックリ。「誰が? 質問された方が強いと思われている?」と逆質問した。「W杯に出るチームであれば、それなりの力があると思う」と補足されると「連続してアジアの予選を勝ち抜いて出場している現実はありますし、けん引している日本サッカー。自信を持って出場したいと思っている。ただ、W杯でチャレンジしてきても、あるところ(16強)で阻まれている歴史もある。W杯の中では十分には実力を発揮できていないし、認めてもらうの難しい。そういう事実もあります」とした。

 最後に、スイス戦は仮想ポーランドなのか、第1戦のコロンビアに向けた準備か聞かれると「スイスとポーランドのスタイルは違うと感じてますし。ポーランドに対するアプローチは全く考えていない。類似するところは多いかもしれないけど、仮想ポーランドで臨むことはない。すべてコロンビア。どういう形で、ベストでコロンビア戦に入れるか。限られた中で、そう考えていきたい中の明日の試合です」と、すべては初戦必勝に向けて集中する心構えと明らかにした。