日本代表FW南野拓実も所属するリバプールが20日、2部ノッティンガム・フォレストとFA杯準々決勝を戦い、1-0で勝利した。

南野は後半19分から途中出場。同33分にポルトガル代表FWジョタが決勝点をマークした。チームはベスト4に進み、準決勝ではマンチェスター・シティーと対戦する。

FWサラー(2018年6月撮影)
FWサラー(2018年6月撮影)

この試合で注目されたのが、今季プレミアリーグで断然トップの20ゴールを挙げているエジプト代表FWサラーと、同12得点のセネガル代表FWマネがそろってベンチ外だったこと。

足のけがを抱えているサラーはわかるが、マネについてはなぜベンチ外となったのか、当初は分からなかった。

ノッティンガム・フォレスト戦後、会見に臨んだクロップ監督は「モー(サラー)はブライトン戦(12日)で痛めたところがまた痛んでいるようだ。そんなに大きなけがではないが、試合に参加させる必要はない」と説明。

一方、マネについては「アフリカで大きすぎる試合が待っている。だから我々は起用しなかった」と話した。

大きすぎる大会とは22年ワールドカップ(W杯)カタール大会アフリカ最終予選。マネのセネガルとサラーのエジプトが今月25日と29日にホーム・アンド・アウェーで直接対決し、勝った方が本大会へ進む。

クロップ監督はサラーとマネがベンチ外となった理由について「サラーはケガで起用できなかった。マネは(意図的に)メンバーに入れなかった」とそれぞれ異なる理由だと再度、念を押した。だがW杯予選での直接対決を控える2人がベストコンディションで戦えるよう、双方に気を使ったのは間違いないだろう。

セネガルとエジプトは今年2月のアフリカ選手権決勝でも対戦。セネガルが0-0からのPK戦を制し、初優勝を飾った。マネはホテルの部屋で優勝トロフィーを抱えて眠り、サラーはしばらく敗戦のショックから立ち直れない様子だったという。

2人にとって代表での戦いとは、それほど重要なものなのだ。どちらかがW杯本大会へ進めないことになれば、一時的であれチーム内でのモチベーション低下にもつながりかねない。クロップ監督が双方に配慮するのも無理はないのだ。

それにしても22年W杯カタール大会の予選については、ファンとしては「もったいない」と思う組み合わせが多すぎる。欧州予選プレーオフではイタリアとポルトガルが同組に入っており、どちらかが本大会への切符を逃すことになる。レバンドフスキのポーランドと、イブラヒモビッチのスウェーデンも同組だ。

いずれにしてもクロップ監督のように代表選手を多く抱えるビッグクラブの指揮官は、自軍だけでなく代表チームのスケジュールも頭に入れながら「どうすれば選手たちが1番気持ち良くプレーできるのか?」と常に細心の注意を払わなければならない。練習メニューを考え、相手チームの戦力分析を行い、選手の契約面にも大きく関わる。大変な仕事だ。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)

カメラを向けると、親指を立てて笑顔で応じたセネガル代表FWマネ(2018年5月撮影)
カメラを向けると、親指を立てて笑顔で応じたセネガル代表FWマネ(2018年5月撮影)