スイス検察当局は1日、サッカーの2006年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会招致に絡み、元西ドイツ代表の名選手で同大会組織委員会の会長だったフランツ・ベッケンバウアー氏ら4人に対して横領や背任、マネーロンダリング(資金洗浄)などの疑いで捜査を進めていると発表した。

 06年W杯開催地選定に際して、ドイツ側から国際サッカー連盟(FIFA)に送金された670万ユーロ(約7億7000万円)を巡り、投票権のあるFIFA理事の買収疑惑が持ち上がっている。

 ベッケンバウアー氏のほか、捜査対象にはドイツ・サッカー連盟のニースバッハ前会長も含まれている。検察当局によると、捜査は昨年11月に始まった。

 今年3月にはFIFAの倫理委員会が06年W杯招致に絡む疑惑について、ベッケンバウアー氏らに対する調査開始を発表した。