サガン鳥栖は23日、佐賀・鳥栖市内のクラブハウスで竹原稔社長(56)、マッシモ・フィッカデンティ監督(49)出席で会見を開き、MF鎌田大地(20)が、日本代表MF長谷部が所属するドイツ1部フランクフルトへ完全移籍すると発表した。

 20日、鳥栖に正式な獲得オファーが届いた。発生する移籍金は、竹原社長が「日本人選手としては高いほう」と、約3億円が用意された模様だ。現在、竹原社長が「あとは完全移籍の発表だけ。クラブ間での合意に至っており、お互い最後の詰めを行っているところ」と言う状況で、25日のホーム浦和戦が鎌田の鳥栖でのラストゲームになる予定だ。竹原社長は「最後、浦和に勝って送り出したい」と、クラブ生え抜き選手で初となる海外移籍にエールを送った。

 それでもクラブにとって主力としてトップ下で得点源となってきた鎌田の移籍は痛い。フィッカデンティ監督も「飛躍的に成長した選手。このタイミングで抜けるのは痛い」と話した。だが「チームの中には(FWの)小野や田川もいる。2人の他も自分が求める選手がどこまでチームに貢献できるか。その上で必要な選手を取っていきたい」とし、鎌田の穴を埋める若手らの台頭を期待。夏場の補強も視野にまずは現有戦力の底上げを図る。