サッカー男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねてカタールで開催中のU-23(23歳以下)アジア・カップでは、世界ランキング下位の国々の台頭が目覚ましい。

前回東京から連続して五輪に出場するのは日本だけ。アジア勢力図の転換点となるかもしれない。

際立つのが、1956年メルボルン以来の五輪を目指すインドネシアの躍進だ。かつて韓国代表を率いた申台龍監督の下、オーストラリアなどを破って1次リーグを通過。韓国との準々決勝は2-2からのPK戦を制し、番狂わせを演じた。母国の10大会連続五輪出場を阻んだ監督は「インドネシアのサッカーは発展している。どこが相手でも戦える」と豪語した。

決勝進出は逃したが、3位決定戦やアフリカ勢とのプレーオフで本大会出場の望みを残す。昨季まで東京Vに所属したDFアルハンや、他の主力には国外の出身選手が多い。C大阪に今季加入したオランダ出身のDFハブナーもその一人で「才能ある選手がたくさんいる。未来は明るい」と感じている。東南アジア勢はベトナムも8強入りし、イラクに善戦した。

準決勝でインドネシアを止めたのがウズベキスタン。5試合で14ゴール、無失点と充実の内容で五輪初出場を決めた。前回2022年U-23アジア杯も他チームより年下の構成となるパリ五輪世代で臨んで準優勝し、継続的な強化を実らせた。3日の決勝で日本に挑む。