少年男子B100メートルでは、鷹祥永(由仁中3年)が、中学生で唯一の決勝進出で8位入賞と健闘した。

 全国中学100メートル、200メートル2位の鷹は初の国体舞台に心躍らせた。高校1年と同じカテゴリーの少年B100メートル決勝。唯一の中学生として挑み、11秒03(向かい風1メートル3)をマークした。8人中8位の結果に「目標の決勝で年齢が上の強い選手と戦えて楽しかった」とすがすがしい表情を浮かべた。

 異色のスプリンターだ。由仁中2年まで野球部に所属。当時は野球の練習後、ユニホームのまま自宅近くで自主練習を積み、大会に臨んだ。16年ジュニア五輪100メートルを制覇。「大会で記録が出るようになって、そっち1本にした」と、本格的に陸上に転向した。さらに今春、テレビ番組の企画で今年の世界陸上男子100メートルを制したガトリン(米国)と対決した。「信じられないくらいの速さ。きれいな走りをマネしたい」と、陸上にかける思いがヒートアップした。

 今大会で10種競技の五輪代表、右代啓祐らと交流し、助言を受けた。「今までは1人で大会で戦ったけど、北海道代表でたくさんの人に会って勉強になった」と喜んだ。10月下旬にジュニア五輪を控える。「(今年7月の全道中学の)200メートルでは北海道中学記録を出せたので、今度は100メートルで(同記録の)10秒72を超えるタイムを残したい」と意気込んだ。