全日本実業団対抗女子駅伝は26日、宮城県松島町文化観光交流館前~仙台市陸上競技場の6区間で行われる。リオ五輪代表の高島由香(29)と、マラソンでも活躍する竹中理沙(27)の2枚看板を擁する資生堂が今大会の台風の目となりそうだ。

 全日本実業団対抗女子駅伝はエースの力が大きく影響する駅伝だ。エース区間の3区(10・9キロ)で上位に進出すれば、そのまま上位入賞する可能性は高い。昨年の資生堂がまさにそうだった。一昨年まで3連覇していたデンソーでエースだった高島が移籍して、3年ぶりに予選を突破。本大会では1区の竹中が区間2位でスタートし、3区の高島が3年連続区間賞で大きくリード。5区で優勝したJP日本郵政グループに抜かれるまでトップを走り続け、最終的には7位で今大会のシード権を手にした。

 高島はロンドン世界陸上こそ逃したが、5月のペイトン・ジョーダン招待の1万メートルでは31分33秒33の自己新をマーク。駅伝では「4年連続区間賞と区間新」(資生堂スタッフ)を狙っている。竹中も1月の大阪国際女子、7月のゴールドコーストとマラソンで好走。前回同様1区で区間上位を確保すれば、今年も資生堂が3区でトップに立つ可能性がある。

 課題は2人に続く選手の底上げで、昨年は5区で後退した。06年の優勝時に指揮をとっていた川越学監督が今季から資生堂に復帰。「(高島と竹中以外の)全員が5区の練習をして1番強い選手を起用する」と弱点強化に力を入れている。

 5区の走り次第では3位以内も望めるチーム。企業イメージと同様、華やかに初冬の宮城路を駆け抜ける。