1月の大阪国際女子マラソンを制した「腹筋ガール」松田瑞生(みずき、23=ダイハツ)が31分52秒42で2連覇を果たした。8月のアジア大会(ジャカルタ)内定第1号の条件を満たしたが、9月にベルリンマラソンを控えるため出場しない。「去年の方が(喜びは)大きかったけれど、ベルリンにつながる」と笑顔を見せた。

 レース後はおなじみとなった「松田節」が全開。残り1周まで最終的に2位となった鈴木亜由子(日本郵政グループ)を追う展開だった。最終周を告げる鐘が鳴り、松田は鈴木の背中を懸命に追った。すると残り300メートルの地点で、林清司監督を発見した。

 「監督が笑っていたから『この野郎~!』って思って『こっから大逆転してやるから、見とけよ~!』ってなりました」

 猛スパートをかけると、残り150メートルでトップ。そのままグイグイと差をつけて、優勝を決めた。

 大阪薫英女学院高時代から鍛えてきた腹筋が自慢の浪速っ子は、ベルリンマラソンについて問われると力強く言い切った。

 「私は(2時間)20分30秒を目指すつもりだったけれど、監督に『19分台いける』と言われたので、そこに照準を合わせて、ベストを尽くしたいと思います」

 日本女子で2時間19分台を記録しているのは、野口みずき、渋井陽子、高橋尚子の3人のみ。伸び盛りの松田が、新たな境地を目指すため、また1段階ギアを上げた。