昨年連覇を目指しながらも2位に終わった倉敷(岡山)が2年ぶり2回目の優勝を飾り、雪辱を果たした。

3区のケニア人留学生キプラガットが区間賞の走りで7人をごぼう抜きし首位に立った。その後の4区で世羅にトップを譲ったが、6区石原が区間2位の走りで再び逆転し、最終7区につなぎ頂点に立った。

逆転に成功した6区は倉敷にとって鬼門の区間だった。連覇を狙った昨年、6区で佐久長聖に追い抜かれ優勝を逃した。新雅弘監督は「6区で決まる。ポイントだった」と言い「石原は力がついてきていた。だから任せた」と2年生の石原に重要な区間を託した。この采配に石原も「去年6区からやられて、その悔しさを思ってチームのために頑張った」と期待に応えてみせた。

悔しさから始まった今年は3年生がけん引した。エース区間1区を走った八木は「本来は下級生がする雑用を、今年は僕たち3年が率先してやるようにした」。チーム全体を引っ張るために工夫をしたという。「チームがひとつになって後輩が陸上のことを聞いてくるようになった」と3年生の姿勢がチームに変化を与えた。「そこから1、2年のタイムが伸びだして、僕たち3年も焦ってタイムが上がっていった」。選手間での刺激が走力を高め、日本一の栄冠を手にした。