2度目の出場となった勝木隼人(かつき・はやと、34=自衛隊)が自己最高の銅メダルを獲得した。2時間29分16秒を記録し、日本の競歩勢は6大会連続の表彰台となった。3大会連続メダルを目指した川野将虎(26=旭化成)は、先頭争いをしていた27キロ過ぎ、胸に手を当てて苦しむ様子を見せた。そこからは再びメダルを目指したが、終盤はスピードが落ちて18位に沈んだ。
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男子35キロ競歩でフラついて18位でゴールした川野は、スタンドに一礼するとそのままトラックに倒れ込んで全身をけいれんさせた。最高気温30度、湿度80%に迫る過酷なレースは、世界選手権で2度メダルを獲得した日本の第一人者でも身体の限界を超えていた。
金メダルを獲得した百戦錬磨のダンフィー(カナダ)が眉を寄せて言った。「人生で一番暑く感じた」。日本陸連の谷井競歩担当ディレクターは「(川野は)熱中症、脱水症状があると思う。非常に厳しい環境だった」と説明。出場49人中実に16人がゴールにたどりつけなかった。女子35キロに出場した渕瀬もゴール後に医務室に直行した。
予想以上の残暑に主催者はスタート時間を午前7時30分に30分前倒しした。日本競歩代表も万全の暑熱対策で大会に臨んだ。練習用にヒートルームを用意。レース中は氷を入れた帽子を着用し、保冷剤入りのタオルを首に巻いた。男子の丸尾は「やれることはすべてやった」と開幕前に充実した顔で話していた。それでも26位に終わったレース後「対策をしてきたが、体がつりはじめて、ペースアップできなかった」。
近年の夏の気温上昇は長距離ランナーにとって練習や対策では対応が難しい限界点に達している。幸いにも川野は大事には至らなかったが、重度の熱中症は命を落とす危険もある。競技日程の見直しを真剣に検討する時期に来ている。14日に女子、15日には男子のマラソンが行われる。気象予報ではさらに気温の上昇が予想されている。【首藤正徳】

