フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇の羽生結弦さん(31)が、東日本大震災の記憶を紡ぐ演技を新たに生み出した。発生から15年。男性デュオゆずとNHKが制作し、教訓を未来へ受け継ぐため2月に発表した震災伝承ソング「幾重」と、ゆづがコラボレーションした舞いを発表した。
あの日、被災した1人の羽生さんも「幾重」を聴いて「勇気づけられた」という。楽曲に合わせたオリジナルの滑りを考案。充電期間からの復帰公演「REALIVE」を終えた4月中旬以降に着手し、約2カ月間かけて準備した。曲は500回以上も聴き込んだ。「通常です」と笑いながらも、強い覚悟で創作した。
このほど、その収録が仙台市内で行われた。「ゆずさんの楽曲に対して『完璧でなければ』という思いで緊張しましたが、極限まで練習を積んできた自負があったからこそ乗り越えられました」と流麗に演じた。
衣装は、曲名のように幾重ものレイヤー(層)となっており、色も、歌詞にある「海」を連想させる青をベースに。3・11はアイスリンク上で地震に遭い「氷が激しく波打っていて本当に異常な光景でした」と思い返し「知らない世代に、つらい記憶を押しつけたくはないけど、伝える義務や使命感がある」と語った。
来月19日のプロ転向4周年も震災15年も、通過点。収録した映像は11、12日のNHK仙台の番組「てれまさ」(宮城県域)や公式サイトで視聴可。24日には全国放送も予定されている。


