5位で予選通過した時松隆光(23=筑紫ケ丘GC)が、ホッとした笑みを浮かべた。「今朝のスタート前も少しピリピリしてましたから…。よかったですよ」

 下部ツアー優勝による資格で出場した7月のスリクソン福島オープンでツアー初優勝。直後には、ツアー競技でこそないものの、優勝賞金1億円のネスレ招待日本マッチプレー選手権でも頂点に立ち、一躍シンデレラボーイとして名前を売った。ところが、ツアー競技は初V後3試合連続予選落ちだった。

 呪縛を解いたのは、序盤11番パー4のチップインバーディー。左サイドに切られたピンに対し、絶対に外してはいけないグリーン左エリアに第2打を外した。ところが、ピン奥のスロープを使った高難度のアプローチが見事にカップに吸い込まれた。「あれが本当に大きかった。ボギーとバーディーじゃ、上下2つ違いますからね」。スーパーアプローチを66につなげた一日に、笑みが絶えなかった。