来年1月3日に東京ドームで行われるアメリカンフットボール日本選手権「ライスボウル」に向けて、学生日本一の関学大が26日、兵庫・西宮市内で練習を公開した。2年ぶり11度目の出場となる関学大は、社会人王者の富士通と対戦する。ともに2度目の優勝を狙う。

 2年ぶりの対戦を心待ちにしているのは、富士通OL勝山晃(27)をライバルにあげた副将のDL安田拓(4年)だ。2年前の対戦では24-33と惜敗した。安田は「全ての面で負けていた」と振り返る。

 安田は2年前のライスボウルで先発出場したが、社会人の体の大きさとうまさに対抗できなかった。特にOL勝山にはことごとく止められた。「見たことある顔だな」と感じた安田は、対戦後に初めて観戦した09年の関大-法大の甲子園ボウルのパンフレットを開いた。そこには法大OLに勝山の姿が。当時「大学にはこんなすごい選手がいるのか」と衝撃を受けた人と対戦したことを知り、ライスボウルのすごさを実感した。

 今年初めには「ライバルは富士通OLの勝山さん」と全部員に公言。練習でも社会人と当たることを想定して、少しでも質の高いプレーができるよう努めた。「前は勝山さんにやられた。リベンジしたい。緊張もあるけど、ワクワクしている」。真の日本一へ、2年前の悔しさを晴らすときが来た。