レバンガ北海道は昨季B1王者の栃木ブレックスに80-95で敗れ、東地区最下位に転落した。第1クオーター(Q)は20-18とリードしたが、第2Qに逆転され、引き離された。外国人選手が2人しかおらず、かつ故障の野口大介(34)と体調不良の牧全(25)を欠いたのが響いた。今季ワーストタイの3連敗で、17勝15敗。栃木と勝敗数は同じだが、当該チームの対戦成績(1勝3敗)により、順位を1つ下げた。

 コートに立った選手数が12人の栃木に対し、北海道は9人。右足を痛めた野口と、急性胃腸炎の牧がベンチにいない。外国人選手が1人少ない上に、主力選手のアクシデントまで重なった。今季ここまで東地区の最下位に沈んでいるとはいえ、昨季王者と“手負い”の状態で対峙(たいじ)するのは厳しかった。

 第1Qは意地をみせた。マーク・トラソリーニ(27)が8得点するなど、20-18とリード。だが、第2Qを15-24とされて逆転されると、第3Qは17-33と一気に引き離された。水野宏太監督(35)は「勝つためには3Qのような時間があると難しく、(28-20だった)4Qのようなパフォーマンスを、40分間していかなければならない」と悔しがった。

 勝てば4位浮上もあった前節のホーム川崎2連戦を1勝1敗と互角に戦い、勢いを付けて巻き返しというところでグレゴリー・ウィッティントン元選手(24)が不祥事でチームを離れた。クラブは対応に追われ、なかでも社長兼任の折茂武彦(47)は、スーツ姿で関係者に頭を下げた。だが、その一番つらい立場にあった折茂が、この日はチーム4番目の12得点、チーム最多の5アシスト。プレーで仲間を奮い立たせた。

 結果は最下位転落と悔しいものになったが、予期せぬ逆境が結束力を高めたことも確か。主将の多嶋朝飛(29)は「まだ後半戦が始まったばかり。順位どうこうよりも、目の前の試合に集中していけば必ず巻き返せる力はある」と声を強めた。次節2月3、4日の相手は東地区首位の難敵A東京だが、舞台は函館市でのホームゲーム。水野監督は「この2日間、非常に痛い敗戦ではあるが、ここからもう1回、強いレバンガ北海道になるために前を向いて進んでいきたい」と約束した。