麻雀のチーム対抗戦のナショナルプロリーグ「Mリーグ」が発足し、最高顧問に日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が就任した。

 17日、都内で行われた会見で発表された。

 麻雀は日本国内で現在、プロ団体に所属するプロ雀士は数千人に上ると言われる一方、ばくちのイメージが強いこと、ルールの複雑化などで長年、社会的地位が社会的地位の向上が進まないという歴史があった。その中、17年4月にマインドスポーツに認定され、近年はオンライン麻雀ゲーム、インターネット動画なども親しまれるようになった。認知症予防に効果があるとも言われ、高齢者の愛好者も増えている。

 さらに、eスポーツもプロ化されるなど、多様なスポーツが広く楽しまれるようになった社会的情勢を踏まえ、麻雀のプロスポーツ化を目的とした「Mリーグ」が発足。麻雀の競技化、健全化を図る。シーズンは10月に開幕し、19年3月まで行われる、チーム対抗戦のナショナルリーグとなる。

 川淵氏は「麻雀を競技としてプロスポーツにするMリーグ設立の考えに、長年の麻雀ファンとして強く共感しています」と期待した。Jリーグ初代チェアマンに就任し93年に日本にサッカーのプロリーグを立ち上げた。14年には、国際バスケットボール連盟(FIBA)が、日本バスケットボール協会がNBLとbjリーグに分裂した国内男子リーグを統合できないなど国内統括団体の機能を果たしていないとして、日本の加盟資格を停止し、あらゆる国際活動に参加する権利を剥奪した上で、FIBAが設立したタスクフォース(特別チーム)に入った。バスケ界でも辣腕をふるい、16年9月にBリーグを誕生させただけに「立ち上げ、リーグ運営を通して培った経験を生かして、新たなプロスポーツとして麻雀を大きく盛り上げていきたいと考えています」とコメントした。

 川淵氏は現在、Jリーグをはじめ日本社会人アメリカンフットボール協会が主催するXリーグなどボールゲーム9競技の日本の最高峰12リーグの競技力の向上と運営の活性化を目指した活動を行う、一般社団法人日本トップリーグ連携機構の会長を務めている。日本バスケットボール協会のエグゼクティブアドバイザーの任期は21年3月まで延長されている。

 Mリーグのチェアマンは、サイバーエージェントの藤田晋社長が務める。同氏は「オリンピックの正式スポーツ化を目指す」と宣言した。【村上幸将】