競泳ニッポンのカツオだ。男子200メートル自由形で、明大4年の松元克央(21=セントラルスポーツ)が、大会連覇を果たした。1分46秒93で優勝。夏のパンパシフィック選手権銅メダル、ジャカルタ・アジア大会銀メダルを獲得した実力を発揮した。本名は「かつひろ」だが、愛称は「かつお」。鰹(かつお)のように疲れ知らずの泳ぎで、20年東京オリンピック(五輪)に向けて、800メートルリレーの中心になる。

ぐいぐい飛ばした。松元は、前半の100メートルで萩野の日本記録を0秒20上回った。「勝つのは当たり前として、記録との勝負」。最後は日本記録1分45秒23に1秒70遅れたが、攻めた。

16年リオ五輪後に頭角を現した。エース萩野が本調子でない中で200メートルを支える存在だ。パンパシでは1分45秒92で主要国際大会初メダルの銅。「日本記録が世界大会の銅メダルぐらいのタイム。いい目標であり、早く日本記録を出したい」。800メートルリレーでも主軸として期待が高まる。

愛称は「かつお」。本人は「小学校のころから言われていて。『魚のように速く泳ぐ』という意味もあるかなと思う。本名より『かつお』のほうが歴史が長いので僕としてもしっくりくる」とにっこり。カツオは、止まることなく、一生泳ぎ続ける魚だ。競泳ニッポンのカツオが、着実に存在感を増している。【益田一弘】