前日練習を15分で終えた世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が2年連続で16強入りだ。同27位の謝淑薇(台湾)に手を焼きながら5-7、6-4、6-1で勝ち4回戦に進んだ。

「(勝因は)あきらめないこと。グランドスラムへの執着心がすべて。ラケットをたくさん投げてしまった。謝らないといけない。普段そんなことはしません。全豪に帰ってきてよかったです」。試合後のインタビューでは観衆をわかせた。

第1セットを5-7で失うと、ラケットを放り投げて悔しがった。第2セットも0-3とリードを許す。だが、ここから大坂が底力をみせる。1-4から4ゲーム連続ポイントで5-4と逆転。第2セットは6-4で奪い返す。第3セットも難なく奪って逆転勝ちした。

前日の練習は、腰か背中に違和感を覚えたのか、15分で終えた。しかし、この日は、やや硬さが見られ、第1セットを先取されたものの、動きは問題なく、相手のいやらしさ満点のショットにも対応した。

謝淑薇は、台湾から日本に移住し、以前、日本協会に登録していた経験を持つ。日本テニス協会の国際委員長なども務めた畠中君代さんが経営するテニススクール・ビッグKの所属で、畠中さんの元で腕を磨いた。

決してパワーはないが、相手の球のスピードを利用したカウンター。球が回転しないフラットショット、ドロップショットなどを使い分け、困惑させる。しかし、この日は、大坂のパワーが、その謝淑薇を上回った。