全国高校バスケットボール選手権静岡県大会が24日に開幕する。新型コロナウイルス感染症の影響により、1~2月の東海新人大会県予選以来、約8カ月ぶりの公式戦となる。女子の榛原は男女計210校の中で唯一、最少登録5人だけで参加。3年生引退後のメンバー不足を乗り越えて、大会出場の願いをかなえた。2年連続の初戦突破を目指し、25日の2回戦で清流館と対する。

榛原の女子バスケ部では、今春に1年生2人が入部したが、3年生5人が6月で引退した。コロナ禍で大会開催の見通しが立たず、受験勉強に専念。部員は3人に減った。規定では、登録時5人以上が出場資格。大石花主将(2年)は、バスケ経験のある2人、男子バスケ部マネジャーの木下珠希(2年)と、バドミントン部の若林梨央(2年)を勧誘。最小限の5人をそろえた。

大会参加にこぎ着けた気持ちの強さを、プレーでも見せる。大石は「全員諦めずにボールを追うことを徹底しています」と強調した。2対2の攻守練習を繰り返し、シュート練習は相手守備代わりのイスを置いて行うなど、工夫してきた。筋力トレで体力も上げた。石坂健(たけし)監督(43)は「選手らの気迫を感じる。修正能力も高い。守備力など、3年間見てきたチームで最もいい」と目尻を下げた。

他校との練習試合は、7月下旬に再開した。最初に5校合同で行い、対戦成績は2勝2敗。敗れた相手の1校が、今大会初戦で対する清流館だった。「外から内から攻められた」と石坂監督。対策を練って守備を固めている。

昨秋の県大会は、2年生5人と1年生1人の6人で3回戦進出。今年は、1人減の5人で白星をつかむつもりだ。【倉橋徹也】