村元、高橋組が満点デビュー「今できることを披露」

  • 演技をする村元哉中(左)・高橋大輔組(代表撮影)

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ最終戦NHK杯>◇27日◇第1日◇大阪・大阪・東和薬品ラクタブドーム◇アイスダンス・リズムダンス

今季カップルを組んだ村元哉中(かな、27)、高橋大輔(34、ともに関大KFSC)組が、初の競技会で「満点デビュー」を飾った。リズムダンス(RD)64・15点で2位発進。年明けにアイスダンスへ転向した元男子世界王者・高橋の滑りを、村元は「100点」と評価した。目標の22年北京五輪出場へ、第1歩を刻んだ。小松原美里(28=倉敷FSC)、コレト・ティム(29)組が70・76で首位。28日にフリーダンス(FD)が行われる。

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温かい拍手に包まれ、2人はじっと目を合わせた。村元が「良かったんじゃない?」とささやくと、高橋は「ごめん」と謝った。リフトで村元の足を持ち損ねた場面が、最初によぎった。それでもアイスダンスで18年平昌五輪に出場した村元は「100点です。本当にシングルとアイスダンスは全く違う競技。落ち着いて、最初から最後まで大きなミスなく滑れたので」とパートナーをたたえた。

シングル選手として優勝5回。高橋にとって慣れ親しんだNHK杯だが、景色は一変した。リンクの端から端まで使う「ミッドラインステップ」で高い加点を導き、レベルの取りこぼしこそあったが、64・15点。今大会の得点は国際スケート連盟(ISU)非公認で環境も異なるため、単純比較できないが、直近の19年世界選手権のRD通過ライン(60・98点)を超えた。

高橋は14年に現役を引退。だが、4年後に再び競技者となった。2シーズンの演技を経て、昨夏アイスダンス転向を決めた。34歳にして、なぜ新しい道を進むのか。答えは単純明快だ。

「知らない世界が開けるワクワク感。目の前に目標がどんどん出てくる。それを乗り越えることだけを考えています」

シングルになかったリフト、最後まで合わすことを求められる2人の呼吸。課題は山積みだが、22年北京五輪出場という夢がある。

「明日のフリーも高みを望みすぎず、今できることを精いっぱい披露したい」

キラキラと瞳を輝かした高橋が、また次の演技へと視線を向けた。【松本航】