日本ラグビー協会は15日、トップリーグ(TL)を刷新して来年1月の開幕を目指す新リーグの概要を発表した。下部のトップチャレンジリーグ(TCL)9チームを加えた計25チームが参加し、「3部制」を導入する。最上位の1部は、現行のTLより4チーム減る12チームで構成される。2部は7チーム、3部は6チームとなる。

1部は12チームを2組に分け、同じ組はホストとビジターで2回対戦する。別組とも1試合ずつ行い、大会期間の5カ月で計16試合を実施。勝ち点で優勝を争い、プレーオフは行わない。上位数チームは、海外強豪チームと戦う「クロスボーダーマッチ」の出場権を得る。下位4チームは、2部との入れ替え戦に回る。

この日、オンライン会見を行った日本協会の岩渕健輔専務理事は、新リーグ設立の最優先事項として「日本代表強化」を強調。スーパーラグビーなどと並ぶ「世界最高峰リーグ」を目指す考えを示した。1部の上位チームが海外リーグとの交流戦をする案もあるなど、これまで以上に海外選手らと国内で切磋琢磨(せっさたくま)することで、一層の強化を図る。最終的には「再びW杯を招致して、日本代表が世界一になることが目標」と青写真を描いた。

12チーム構成の1部は、当初8~12チームで検討していた。チーム数が多い方が事業性が高められ、データから12チームが最も拮抗(きっこう)した試合を展開できるとして決まった。

最後となる今季TLは計62人の新型コロナウイルス陽性者が出たため、16日の開幕は延期になった。新リーグの1~3部のチーム振り分けは、今季TLの成績や事業運営力などを踏まえて審査する予定だが、万が一、コロナ禍の影響でリーグ不成立の場合は、14~18年度の成績を反映する。チームの振り分けと新リーグの名称は6月に発表予定。コロナ禍の試練と戦いながらのリーグ改編となる。

◆新リーグと今季TL 新リーグは22年1月開幕を目指し、同5月閉幕予定。今季TLとTCLの計25チームを1~3部に振り分け、下位チームは毎年入れ替え戦を実施。3部制を導入することで、現行TLよりも点差ない試合を展開する狙いがある。TLと同じく社員選手とプロ選手は混在する。TLの大会方式は年々変わってきたが、今季TLはコロナ禍での開幕延期に伴い、1ステージ制を導入。16チームを2組に分け、総当たりのリーグ戦後、下部のトップチャレンジリーグ(TCL)上位4チームを加えた計20チームで決勝トーナメントを行う。