4年ぶり制覇を目指す前年準優勝の福岡第一が東海大諏訪(長野)に快勝し、準々決勝に駒を進めた。
故障明けのエースが完全復調だ。今大会にぶっつけで臨んでいるガードの崎浜秀斗(3年)が35得点と大暴れ。仙台大明成との1回戦では13得点、北陸学院との2回戦は15得点だったが、復帰3戦目で大きくスコアを伸ばした。「1、2回戦はアジャストできず、消極的になっていた部分があった。前夜、考えを少しだけ変えることにした」。自ら積極的に得点を狙う姿勢を強め、結果につなげた。
9月23日の試合中に左足を骨折。ウインターカップに間に合うか不安な気持ちもあった中で、あるOBに助言を求めた。電話をかけた相手は、日本代表としても活躍する河村勇輝(B1横浜ビー・コルセアーズ)だった。「ワールドカップ(W杯)前にけがをされても、本番ではあの大活躍。リハビリ期間にどんな時間の過ごし方をされていたのか聞きたかった」。
緊張しながら質問を投げかける崎浜に対し、4学年上の卒業生は優しい口調で、こんなふうに答えてくれたという。
「今はしっかり休む期間。そのうえで細かいところを意識して過ごせば、強くなって復帰できるよ」
尊敬する大先輩から金言を授かったあとは、日々の過ごし方が変わった。それまでは「だらだら過ごしてしまっていた」と振り返るが、生活が一変。午前5時半に起きて早朝の体育館に足を運び、午後には意欲的にリハビリに取り組んだ。生活にめりはりをつけ、勉強時間もしっかり確保。「河村選手のアドバイスが、自分の復帰につながった」と感謝する。
井手口孝監督はリハビリ当時の崎浜の様子について「あるとき明らかに顔つきが変わった」と振り返る。河村から電話で助言を受けたことがきっかけだったことを後日知ったそうで、「あとで河村に『ありがとね』と電話で伝えた」と相好を崩す。
身長177センチの有望株は来春、「スラムダンク奨学金」を受けて渡米する。海を渡る前に、高校生活最後の全国大会を悔いなく戦い抜く。【奥岡幹浩】
◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送


