3戦先勝方式のプレーオフ決勝戦第4戦が行われ、日本代表アウトサイドヒッターの高橋藍(22)が所属するレギュラーシーズン5位のモンツァが、クラブ初の優勝を逃した。

ホームで同2位のペルージャと対戦。通算成績1勝2敗の後がない状態で迎えた一戦だったが、1-3(25-19、23-25、25-27、20-25)の逆転負け。通算1勝3敗で力尽きた。

高橋は、日本人では加藤陽一(ペルージャ)以来、19季ぶりに決勝の舞台に立ち、チーム3位の14得点。エース3本を記録するなどサーブで気を吐いたが、アタック決定率は30%台にとどまるなど、勝利を呼び込むことはできなかった。第1セットを奪ってから立て続けに3セットを失っての敗戦に「手応えもあったので、ペルージャに勝ってシーズンを終わりたかった。相手は攻撃面で強かった。悔しさの方が大きいかと思う」と唇をかんだ。

優勝すれば、トレビゾ時代の加藤陽一以来、日本人21季ぶりだったが、惜しくも頂点は逃した。それでも移籍1年目シーズンで5位から2位への躍進に大きく貢献。「この舞台で自分の強みというか成長した部分が出ていた」と手応えもにじませた。

日本代表でアウトサイドヒッターの対角を組む石川祐希(28)も、前日にミラノをクラブ史上初の3位へ押し上げるなど、代表2人がトップリーグでそろって飛躍。今夏のパリ五輪でミュンヘン大会以来52年ぶりのメダル獲得を目指す日本へ、大きな希望の光を届けた。

この後は日本に帰国し、5月開幕のネーションズリーグの第2週(6月4~9日、福岡・北九州市)からの参戦を視野に調整を進めていく見込み。一段と自覚と自信をつけた攻守の要が、日の丸を背負い、パリへ向かっていく。