黒島結菜、ちむどんどんで「何かが変わる予感あります」/ロングインタビュー

芸能人や著名人が、生きざまや本音をじっくりと語るロングインタビュー。トップスターや時の人の言葉には、人の心を揺さぶる力があります。

今回登場するのは黒島結菜。朝ドラには2度の出演経験がありますが、やはりヒロインは違う・・・。「ちむどんどん」への思いをたっぷり語ってくれました。(2022年4月10日掲載。所属、年齢など当時)

ヒーロー&ヒロイン

大友陽平

NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土曜午前8時)でヒロインの比嘉暢子役を務める黒島結菜(25)。念願の朝ドラヒロイン役は、地元沖縄の物語。つかんだチャンスの礎にはデビュー当初から持ち続けた信念があった。

◆黒島結菜(くろしま・ゆいな)1997年(平9)3月15日、沖縄県生まれ。11年に沖縄企業のイメージガールオーディションに選出され活動開始。13年にNTTドコモのCMで注目される。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」「いだてん~東京オリムピック噺~」、連続テレビ小説「マッサン」「スカーレット」や、日本テレビ系「時をかける少女」など出演多数。映画も「カツベン!」など。20年に日本アカデミー賞新人俳優賞。映画「鋼の錬金術師 完結編」(5月20日&6月24日公開)に出演。162センチ。血液型A。

笑顔の黒島結菜(22年3月撮影)

笑顔の黒島結菜(22年3月撮影)

井上真央に

沖縄の青い海、空、そして雄大な自然に、黒島が演じる暢子のキリリとした笑顔が映える。「ちむどんどん」は、沖縄の言葉で、前向きで肯定感に満ちた心がワクワクするという意。まさに視聴者の朝を“ちむどんどん”させている。

「地元沖縄が舞台の話を、朝ドラでできて、さらにヒロインで…。その3つが合わさったことが特別なことなのかなと思います。やっぱり、地元のお話でできるのはうれしかったです」

これまで朝ドラには「マッサン」(14年)、「スカーレット」(19年)と、2度出演経験はあったが、やはりヒロインは違う。

「ずっと出ているので…。スケジュールも“暢子、暢子、暢子”ばかりで、やっぱりそうかと(笑い)。ただそんなに大変だとは感じていません。みんなも一緒に頑張っていますし、遅い時間になるにつれて団結力が高まっていく感じはおもしろいですね。大変なことを上回るものもあるので、楽しくやっています」

15年に大河ドラマ「花燃ゆ」で時代劇に初挑戦した際、主演の井上真央(35)の振る舞いを見て「セットの中にいないスタッフさんにもあいさつされていたり、気配りがすごい。私もいつか主演をやらせていただくことがあったら…。人見知りですけど、しっかりしなくちゃと思いました」と話したことがあった。7年後、まさに長編作品での、その機会が訪れた。

「『花燃ゆ』の時は、真央さん自身が楽しそうにしている姿がすごくすてきで、現場の雰囲気も良かったんです。私もその時感じたようなことができればと、現場でも考えていますが、それは私自身が楽しむことが一番なのかなと…。それがみんなに伝わって、いい雰囲気につながって…。そんなやり方が、自分にもできることなのかなと思っています」

「ちむどんどん」は、沖縄に生まれ育ち、料理人を目指すヒロインとそのきょうだいの絆を描く。普段から料理はするというが、より料理人を演じるべく特訓もしており、ナイフを使ったニンニクの皮むきでシェフらしい動きを習得したという。そして、暢子は食いしん坊だ。

「おいしいものをおいしく食べるということは、遠慮せずにやろうと思っています。食べるシーンもせりふはあるので、どうしても小さい一口になりそうですが、取った量をそのまま食べることはやっています。食べるシーンも多いですが、お昼ご飯はお昼で食べて、撮影シーンでも食べて…(笑い)。現場に入ると頭を使うので、すぐおなかがすいちゃうので…。食べるのって大事だなって思います!」

◆「ちむどんどん」22年前期のNHK連続テレビ小説。沖縄・やんばる地域(北部)で生まれ育った4きょうだいの家族による、72年の本土復帰からの歩みや絆を描く物語。ヒロインは料理人を目指して沖縄から東京へと夢を追う。主題歌は三浦大知(34)の「燦燦(さんさん)」。

25歳の予感

そして暢子は元気いっぱいなキャラクターだ。

「全身でうれしい! 楽しい! を表現することも意識してやっています。元気なキャラはすごく楽しいですよ。自分自身では、普段の感情を出したりすることがないので、良い意味で引っ張られていて、元気な性格とか、プライベートにも影響して人見知りがなくなったり、役からいい影響をもらっています」

沖縄生まれの黒島も、小学生時代はバスケットボール、中学ではバドミントンや陸上で汗を流すスポーツ少女だった。

「おいしいものが大好きで、運動が得意で…。暢子とだいたい一緒かもしれないですね(笑い)」

黒島結菜(22年3月撮影)

黒島結菜(22年3月撮影)

小さい頃からテレビや雑誌を見ることも多かったというが、母から「社会に出たらどんな職業でも自分のことをアピールするのはいい経験になる」と勧められて地元企業のイメージガールオーディションを受けたことがきっかけで芸能界入り。携帯電話のCMで注目を浴びドラマ、映画、舞台と1歩ずつ役者としての歩みを進め、気が付けば今年で10年がたとうとしている。演じる楽しさも日に日に増している。

「もちろん、これまでの作品でも感じてきたことがあるんですけど、朝ドラはやっぱり撮影期間が長いですし、いろいろなキャストの方もいて、スタッフさんもいて、みんなで助け合いながらやるという意味でも、楽しくやらせていただいています」

記者が初めて取材したのは8年前、黒島が16歳の時だった。当時から「自分のやれることを1つずつ突き詰めていきたい」と話していた。今年、25歳になった。

「いい大人なので、しっかりしたいなと思うんですけど、人として信頼してもらえるとか、この人ならこの役を任せられるとか、この人が出ている作品だから見てみようとか、そういう存在になれれば。そうなれるまでって、なかなか終わりもないような気もするんですけど、その思いを持っていれば、どんどん良い方向に積み重ねができていくんじゃないかと思っています」

まだまだ通過点。それでも今回の朝ドラヒロインは、1つのターニングポイントになりそうで「何かが変わるだろうなという予感はあります」と実感している。

リフレッシュ法は散歩です

最近のリフレッシュ法は「お散歩に行くこと!」という。「友達とちょっとカフェに行くとか、近所に犬友達もいるので、そういう人たちとのちょっとした時間が、リフレッシュになっています。料理は、撮影が忙しくなってきて、家でゆっくり作る時間も少なくなっているので、朝ドラの撮影が終わったら、またゆっくりと料理もしたいです」。また故郷の沖縄についても「帰る場所があるのは心のよりどころになる。休みが2日間あったら、沖縄に帰って海を見て、東京に帰ってくるということもありました。何かあったらリセットする場所になっています」。

▼ドラマ「ごめんね青春!」などで共演し朝ドラヒロインをバトンタッチする川栄李奈(27) すごくまじめでしっかりしています。性格はサバサバしていて少年っぽい無邪気なところもあり、かわいらしいです。現場では、スタッフさんなどにとても優しくて人としてすてきだなと思うことがたくさんあります。お互い10代で初めて共演してから、何度か共演させてもらいましたが、ずっと変わらない優しい人柄にいつも助けてもらっています。結菜の芯の強さとお芝居で生み出す繊細さがすごく好きです! また一緒にお芝居できる日を楽しみにしています。